訪問販売を撃退したいとき、取ってはならない態度があるって本当?
悪質な訪問販売による消費者被害に遭わないためには、訪問販売員の行動・思考パターンを理解したうえで、付け込まれないような対応をすることが大切です。
今回は、訪問販売を撃退したい場合に取るべき行動・不適切な行動について解説します。
1. 訪問販売を撃退するためのポイント
訪問販売を撃退するには、とにかく訪問販売員に何かを言う隙を与えないことが大切です。訪問販売員をシャットアウトするためには、以下の対応が効果的でしょう。
(1)訪問販売員の要求をきっぱり断る
訪問販売員は、消費者側が何か言うとあの手この手で反論し、訪問販売に応じさせるような都合のいい話の流れへと誘導しようとします。
そのため、訪問販売員に話の主導権を渡さないように、訪問販売員の要求はすべてきっぱりと断りましょう。「興味がありません」「不要です」「買いません」「帰ってください」などのシンプルなワードで明確に断れば、訪問販売員もそれ以上手出しのしようがなくなります。
帰るよう言ったにもかかわらず家を出ていかない場合には不退去罪になる可能性があります。警察に連絡して対応してもらうと良いでしょう。
(2)最初から玄関を開けない
訪問販売員に対して玄関を開けてしまうと、強引に部屋の中へ押し入り、消費者が根負けして訪問販売に応じてしまうような状況を作り出されてしまう可能性があります。
消費者としては、訪問販売員を部屋に入れてしまうと不利な状況になることをよく理解して、最初から玄関を開けないようにすることが大切です。
(3)「訪問販売お断り」のシールを玄関先に貼っておく
「訪問販売お断り」のシール(ステッカー)を玄関先などに掲示しておくと、住人が訪問販売に対する高い警戒心を持っていることが、訪問販売員にも伝わります。
訪問販売員としても、勧誘のハードルが高い消費者にはアプローチしづらいため、このようなシールを掲示しておくことは、訪問販売を撃退するために有効でしょう。
(4)防犯カメラを設置する
訪問販売員は、自らの言動が防犯カメラなどに記録されることを嫌がります。
訪問販売は「特定商取引法」という法律で規制されており、その中に多数の禁止事項が定められています。悪質な訪問販売業者の場合、特定商取引法違反に当たる勧誘を行っているケースが多いため、防犯カメラによって違法行為の証拠を確保されることを嫌うのです。
したがって、防犯カメラを玄関先の目立つところに取り付けておけば、訪問販売員の訪問を防ぐのに効果的です。
(5)消費生活センター・弁護士に相談する
もし悪質な訪問販売の被害に遭ってしまった場合は、消費生活センター(国民生活センター)が運営する「消費者ホットライン」に電話相談を行いましょう。
(参考:「消費者ホットライン」(独立行政法人国民生活センター))
訪問販売による被害を回復するための方法について、アドバイスを受けることができます。
また、弁護士へ相談することも有効です。
2. 訪問販売員に付け込まれてしまう可能性がある対応の代表例
逆に、以下のような対応をしてしまうと、かえって訪問販売員に付け込む余地を与えてしまいます。消費者としては、あくまでも「きっぱり断る」「玄関を開けない」などの対応を意識して対応することが、訪問販売撃退への近道です。
(1)断る際に理由を付ける|反論の余地を与えやすい
訪問販売の勧誘を断る際、訪問販売員に断る理由を伝える必要は全くありません。
断る際に理由を伝えてしまうと、かえって訪問販売員に反論の余地を与えることにつながります。
たとえば、
-
「夫に相談しなければ契約できません」
→「旦那様はいつお帰りになるのですか?」「あなたがほしいならばそれでいいじゃないですか!」 -
「今は忙しいので帰ってください」
→「では、忙しくない時間帯に改めて伺いますので、いつがよろしいですか?」「すぐに終わるので少しだけでも話を聞いてください!」 -
「高いので買えません」
→「割引も検討しますので!」
といった具合に、訪問販売員がさまざまな切り口から反論してくることが予想されます。逐一相手をしているときりがないので、理由を伝えることなくシンプルに「要りません」と断りましょう。
(2)訪問販売員に気を遣ってしまう|同情を利用されやすい
訪問販売員に対して、
- 「これまでも断られ続けているんだろうなあ」
- 「ぶっきらぼうに断ってしまったら、失礼かなあ」
などと気を遣う必要は一切ありません。このような同情心を抱いていると、訪問販売員にそれを利用されてしまう可能性があります。
泣き落としなどには決して屈さず、きっぱりと断ることが大切です。
(3)乱暴な言葉を使う|恨みを買う可能性がある
訪問販売は端的に断るのが大切ですが、その際乱暴な言葉を使うことはやめましょう。
- 「帰れ!」
- 「二度と来るな!」
- 「ばか野郎!お呼びじゃないんだよ!」
などと乱暴な言葉で追い返そうとすると、かえって訪問販売員の恨みを買ってしまう可能性があります。悪質な訪問販売業者のバックには、反社会的勢力が付いているケースもあり、場合によっては嫌がらせを受けてしまうかもしれません。
そうではなく、淡々とシンプルな言葉で「要りません」「買いません」「興味がありません」などと伝えれば十分です。
- こちらに掲載されている情報は、2022年03月19日時点の情報です。最新の情報と異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。
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