渋滞発生で“死傷事故率”40倍以上!? 年末年始 “最長40㎞予想”の高速道路で「普段運転しない人」が “絶対”守るべき基本ルール
毎年、年末年始になると帰省ラッシュなどに伴う渋滞の様子が報道される。昨年度も久喜白岡JCT付近で31.5kmの渋滞が発生。全国の高速道路で、10km以上の渋滞が124回確認された。またJAF(日本自動車連盟)ロードサービスの高速道路への出動は1464件あったという。
NEXCO西日本は、渋滞発生時の死傷事故率が非渋滞時の40倍以上になるというデータを発表しており、またNEXCO東日本も、交通混雑期には事故が多発しやすいとして、高速道路を利用する際は「全席シートベルトの着用」や「こまめな・早めの休憩」などを心掛けるよう呼びかけている。
事故につながる渋滞、避けるにはどうする?
弁護士JPニュースが昨年、渋滞緩和のためにドライバーができることについてNEXCO東日本に取材したところ、担当者は次の3点を挙げた。
・上り坂での速度低下に注意すること
・車間距離をつめ過ぎないこと
・車線変更は控えること
→高速道路の渋滞で「3割増」“事故発生リスク”を避ける運転マニュアル | 弁護士JPニュース (ben54.jp)
今年の年末年始の高速道路における渋滞や事故については以下を予測しているという。
「1月2日は上下線の両方向で多くの渋滞を予測しています。このほか上り線は1月3日も渋滞が多く発生します。渋滞に巻き込まれないためには、これらの日にちを避けたご利用をご検討ください。
日付の変更が難しい場合は、時間を変更するのもオススメです。下り方面は夕方~夜にかけて、上り方面は午前中が比較的すいています」
高速道路各社では、ドライブトラフィック(NEXCO東日本)や、渋滞予測ガイド(NEXCO東日本、NEXCO中日本、NEXCO西日本)など、渋滞に関する情報を発信している。高速道路を利用する場合は、こうした情報を参考にしつつ、安全な運転を心がけたい。
「普段運転しない人」が気を付けるべきこととは?
年末年始の期間中は、普段運転し慣れないドライバーも高速道路を利用する機会があるかもしれない。NEXCO東日本の担当者は、そのような運転者に、「時間に余裕を持ち、こまめな休憩を取りながら安全運転で快適なドライブをお願いします」と長距離運転の基本をアドバイスする。
「高速道路は、自動車が高速で行き交う道路です。ドライバーのちょっとした不注意や、交通ルール違反が、思わぬ大事故につながる恐れもあります。安全速度を守る、十分な車間距離をとる、割り込みをしない、わき見運転をしない、路肩走行をしないことが大切です」(NEXCO東日本・担当者)
また近年、車の故障トラブルが原因の死亡事故が多発しているといい、「普段運転されない方はタイヤの空気圧チェックなどの点検もお忘れなきようお願いします」(同前)とも呼びかけた。
万が一、事故など緊急事態が発生した場合の対処法については「1.絶対に歩き回らない、2.後続車に合図(ハザードランプ点灯・発炎筒を着火・停止表示器材の設置)、3.安全な場所へ避難、4.避難してから通報」(同前)の4点を強く求めるとした。
これらの情報は「セーフティドライブ:高速道路と上手につきあう方法」(NEXCO東日本)にもまとめられているので、運転前にぜひ確認しておきたい。
今年は最長40kmの渋滞が発生するとの予測も
NEXCO東日本など高速道路各社は先月28日、年末年始の8日間(12月28日〜翌年1月4日)について、最長で40kmの渋滞が発生するとの予測を発表。前述のような渋滞を避けた利用や、タイヤチェーンの携行などを呼びかけている。
多くの人が運転する年末年始。普段から運転している人も、そうでない人も、十分に気を付けて高速道路を利用してほしい。
- この記事は、公開日時点の情報や法律に基づいて執筆しております。
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