【詐欺】Amazonプライム会費のお支払い方法に問題があります。対処&返金方法は?
「プライム会費のお支払い方法に問題があります」
スマホにこんなSMS(ショートメッセージ)が届いたことはないだろうか。
これは、いわゆる「フィッシング詐欺」だ。URLをクリックすると、通販サイト等にそっくりな詐欺サイトに誘導され、「ログイン」と称してパスワードを、「お支払い方法に問題がある」としてクレジットカードの情報を入力させられる。ものの数分で、大切な個人情報が詐欺グループの手元に渡ってしまうのだ。
「こんなのに騙される人いるの?」と笑う方もいるかもしれない。しかし、詐欺の巧妙さは「心のちょっとした隙間」にするりと入り込んでくるところにある。
個人情報を入力してしまった場合にとるべき行動や、クレジットカードを不正利用された場合に返金を求める方法を紹介する。
オードリー若林「絶対引っかからないと思っていた」
フィッシング詐欺に関する事例の収集や情報提供を行う「フィッシング対策協議会」によると、今年3月に報告されたフィッシング件数は82,380件だった。名前を悪用された105ブランドのうち、もっとも多かったAmazonは全体の約21.5%を占めていたという。
フィッシングメールは、「プライム会費のお支払い方法に問題があります」「有料動画の未納料金が発生しています」など、緊急性の高さを匂わせる内容であることが多い。
実際にメッセージを受け取ったとしても、心当たりがなければ「詐欺だ」と察知してリンクをクリックすることはないかもしれない。しかしタイミングよく、買い物した商品の到着が遅れていたり、有料動画を購入していたりしたとすれば、どうだろうか。
人気お笑いコンビ・オードリーの若林正恭さんも、2月12日に放送された『オードリーのオールナイトニッポン』(ニッポン放送)でこんなエピソードを披露している。
年末特番などの収録で多忙を極めていた2021年末、絶版になっていた古本をある通販サイトで購入。配送状況をチェックしながら到着を楽しみに待っていたものの、5日ほど経っても一向に商品が発送されなかった。そこへ、購入した通販サイトの名前で「カードの更新をしてください」とのメールが届く。若林さんは、カードの有効期限が切れていたため商品が発送されなかったものと思い、案内に従ってカード情報を入力した。
しばらくして、駐車場で料金を支払う際にカードが使えず、カード会社に連絡したところ「年末に5日間でゲームに37回課金しており、不正の可能性があるためカードを一時停止した」と告げられた。
若林さんはこのときまだ、カード情報を入力したことが原因だとは気がつかなかったという。
「詐欺って騙された方も気づかないっていうじゃん。そういうのは絶対引っかからないと思っていた。俺は古本が発送されないなっていうのとたまたま被っちゃった」(若林さん)
また、誘導されたサイトが本物の通販サイトにそっくりだったことも騙された一因だとして、リスナーに注意を呼びかけた。
「俺がバカなのは、カードの有効期限なんて全然切れるの先なんですよ。でも(サイトの作りが)まんまだから、通販サイトの中で俺が更新してないのかなと思っちゃった」(若林さん)
ちなみに、若林さんは相当額を使い込まれたようで、「どんな事が起こってもラジオで話のネタになるって考え方してきたけど、ラジオのギャラと照らし合わせると大赤字エピソード。金返せ!」と締めくくった。
「詐欺サイトに入力してしまった!」すぐにやるべき2つのこと
万が一詐欺サイトにクレジットカード情報を入力してしまったとしても、不正利用される前であれば自分で対策できる可能性がある。以下は一般的な方法だ。
①クレジットカード会社に連絡してカードを停止する
クレジットカード利用率ランキング(※1)上位の「楽天カード」「イオンカード」「ヤフーカード(PayPayカード)」のホームページをチェックすると、いずれも詐欺に気がついた時点ですぐにカード会社へ連絡し、情報を入力してしまったカードを停止するよう呼びかけている(クレジットカードの多くは、裏面に緊急連絡先が記載されている)。
(※1)2021年8月にロイヤル顧客の反応可視化ツールを提供する「株式会社スパコロ」が発表
3社の対応は以下の通り(いずれもリンク先より引用)。
- 楽天カード
“不正使用される前にお電話にてクレジットカード番号変更のお手続きをお願いいたします。お問い合わせページ内「カードの作り直し」よりお問い合わせください” - イオンカード
“万が一、不審なサイトにカード番号や個人情報を入力してしまった場合は、カード利用停止を承りますので、早急に「イオンカードコールセンター」までご連絡くださいますようお願いいたします” - ヤフーカード(PayPayカード)
“すぐにクレジットカード会社へ連絡します。連絡先はクレジットカードの裏面に記載されています”
②Amazonのパスワードを変更する
たとえクレジットカードを停止して不正利用を防いだとしても、詐欺グループの手元にAmazonのパスワードがあれば、勝手にログインされ、新しく登録したクレジットカードを使用されてしまうリスクがある。そのため、詐欺グループがアカウントにログインできないよう、パスワードも変更するべきだと言えるだろう。
フィッシング詐欺についてAmazonは
Amazonは弁護士JPの取材に対し「Amazonからクレジットカード情報やパスワードなどの重要な個人情報をお尋ねするメールを送付したり、Amazonのサイト外で支払いをお願いしたりすることはございません」と回答した。Amazonを装ったフィッシングメールを見分ける方法などについてはヘルプページで紹介している。
弁護士が教える「不正利用されたお金の返金方法」
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