- (更新:2024年12月06日)
- 借金・債務整理
複数の借金を無理なく返済するコツ|返済がきついときの注意点と対処法
複数の借金返済があり毎月の支払いに困っている方に、無理なく返済できるコツをお伝えします。現在の生活を見直すことで返済できる額が増え、完済が早められるかもしれません。また、複数の借金返済がある方に便利なおまとめローンや債務整理についても解説します。借金にお困りの方は、ぜひ参考にしてください。
1. 複数の借金がある人がまずやること
複数の借金がある方は、以下の項目をチェックして生活を見直してみましょう。
(1)借金の内訳を把握する
複数の借り入れ先があると、債務の状況を把握しにくくなります。以下の項目について書き出し、借金の内訳を把握しましょう。
- 現在の借入残高
- 利率
- 返済日
- 毎月の返済額
- 合計返済額
これらの情報は、借り入れ先の会員ホームページやコールセンターで調べられます。
どこから借りているのか把握していない場合は、以下の信用情報機関に登録されている自分の情報を開示請求しましょう。
自分の借り入れ先がどの機関に加盟しているかわからなくても、3社に開示請求すれば自分の借り入れ状況がわかります。開示請求の方法は、各機関の公式サイトをご覧ください。
(2)収支のバランスを把握する
毎月の収支を把握し、返済に回せる額を把握しましょう。表にすると一目で状況がわかります。
収入と支出を書き出し、収支のバランスや毎月残る金額を調べてみましょう。たとえば、収入が30万円、支出総額が25万円の場合、30万円-25万円=5万円となり、5万円が返済に回せる額です。
(3)返済計画を立てる
借金の内訳や収支を表にまとめて現状を把握したら、無理のない返済計画を立てましょう。借り入れ先機関のホームページに返済シミュレーションがあれば、これを利用することで毎月の返済額、支払利息の総額、返済期間がわかります。
返済シミュレーションを試した結果、支払利息が多すぎたり返済期間が長すぎたりする場合は、返済計画の見直しが必要です。
2. 複数の借金返済を無理なくスムーズにするコツ
複数の借金返済があっても、以下のコツを試せば、無理のない範囲での返済が可能となるかもしれません。
(1)家計簿をつける
家計簿をつけることで、毎月の収支を管理できます。収支はありのまま全て書き出すようにしてください。
また、何に使ったかわからないお金(使途不明金)がある場合は注意が必要です。意識せず無駄遣いをしている可能性があります。
(2)固定費を見直す
現在の生活を無理なく送りながら返済額を増やすには、固定費の見直しも必要です。たとえば、スマホのプランを安価なものに変えるか格安スマホにするだけでも固定費は減ります。また、使っていないサブスクや不必要な保険は解約しましょう。
(3)収入を増やす
収入を増やすには、まずは家にある要らないものをフリマアプリやオークションサイトで売るのがおすすめです。
また、勤務先が副業可の場合、終業後や休日にアルバイトや在宅ワークをして収入を増やしましょう。特に在宅ワークは、スキマ時間にコツコツ進められ初心者でも始められる仕事もあるため、副業に向いています。
(4)繰り上げ返済を利用する
繰り上げ返済とは、毎月の返済日以外の日に追加で返済できるサービスです。繰り上げ返済は、コンビニATMやネットから簡単にできます。
支出が少なかったときやボーナスなどの臨時収入があったときは、その分を繰り上げ返済に回しましょう。繰り上げ返済するとその分返済期間が短くなり、支払利息も減ります。
(5)高金利な借り入れ先を優先して返済する
高金利のローンは、返済期間が長ければ長いほど支払総額が増えていきます。そのため、月々の返済額は高金利のものを多めに、低金利のものを少なめに設定し、高金利の返済が早く終わるようにしましょう。
(6)おまとめローンで借り入れ先をひとつに絞る
借り入れ先をひとつにする「おまとめローン」も、無理なく返済をするコツのひとつです。おまとめローンにはメリット・デメリットがあります。よく検討した上で利用しましょう。
①おまとめローンのメリット
・返済額が軽減できる
現在よりもおまとめローンの方が低金利になれば、返済額の軽減が可能です。しかし、条件によって実際の金利は異なる場合もあります。利用を検討する際は、返済シミュレーションをして確認しましょう。
・返済方法が簡単になる
複数借りていると、借り入れ先によって返済日や返済方法が異なる場合があります。返済には手間がかかり、今月どこに幾ら返済したかがわからなくなるおそれもあります。おまとめローンなら支払いが毎月1回で済み、簡単になります。
②おまとめローンのデメリット
・審査が厳しい
おまとめローンに申し込もうとする人は複数の借り入れをしている場合が多いため、借り入れ額や借り入れ先が多いなどの理由で審査落ちすることもあります。
・追加の借り入れができないことも
おまとめローンは返済を主な目的とするため、通常のローンのように追加の借り入れができない場合が多い点にも気を付けましょう。
3. 複数の借金を抱えている人が注意すべきこと
複数の借金がある場合、以下の点に注意するのも重要です。
(1)違法業者を利用しない
違法業者は「審査なし」「スピード融資」などをうたい、違法な貸し付けをします。年利20%以上の業者は違法です。また、法律により、貸金業者は財務局長または都道府県知事へ貸金業の登録をすることになっています。登録業者かどうかは金融庁ホームページで検索できます。
参考:金融庁「登録貸金業者情報検索サービス」 参考:e-Gov法令検索「利息制限法」(2)クレジットカードの過度な利用
クレジットカードはお金を使っている感覚が少ないため使いすぎてしまったり、後払いだからと気軽に使ったりしてしまいがちです。クレジットカードの支払いは固定費のみにとどめるなどして、過度な利用をしないようにしましょう。
(3)リボ払いを利用しない
リボ払いは、毎月の支払額を一定の額で済ませられる仕組みです。リボ払いは支払残高に応じて手数料がかかるため支払残高が減りにくく、返済が長期にわたります。支払総額も高くなりますので、リボ払いは利用しないようにしましょう。
(4)返済のための新たな借金をしない
返済が苦しくなってくると、新たに借金をして返済にあてたいと思うかもしれません。しかし、返済のために借金をすると借り入れ総額が増え、支払利息も増えるため、借金はどんどん増えていきます。返済は無理のない範囲でおさまるようにしましょう。
(5)投資やギャンブルで一獲千金を狙わない
一気に借金を返済しようと、投資やギャンブルで一獲千金を狙うのも危険です。ギャンブルは勝つ保証がありません。また、投資もギャンブルと同じように資金が増えるとは限らず、逆に損失が発生する可能性があります。ギャンブルや無理な投資は借金を増やしてしまう可能性があると考え、手を出さないようにしましょう。
4. 複数の借金返済が自力では難しい場合の対処法
自力での借金返済が難しくなっても、債務整理という方法があります。
(1)債務整理の種類
債務整理には以下の4種類があります。①以外は法的整理になります。
①任意整理
債権者と交渉することで、利息の支払い免除や返済期間の延長が可能です。遅延損害金の免除ができる場合もあり、裁判所を通さず行えます。
②個人再生
支払い可能な返済額を3年間で完済できる再生計画を裁判所に提出し、認められれば返済額が減額されます。
③自己破産
返済ができないと裁判所に認められれば、財産の処分後に残った借金の返済が免責されます(条件によっては免責されません)。
④特定調停
裁判所を通し、利息の支払い免除など返済方法の見直しについて債務者と債権者の和解を目指す手続きです。
この中でも、任意整理は裁判所を通さず、また手続き内容が借金の減額や一部免除であるため、スムーズに進みやすい特徴があります。
債務整理は弁護士に依頼するのが一般的です。弁護士に依頼すると、あなたに代わって借り入れ先と交渉してくれるため、借金問題の解決を任せられます。借金でお困りの方は、まず弁護士に相談してみましょう。
- こちらに掲載されている情報は、2024年12月06日時点の情報です。最新の情報と異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。
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