家族が逮捕されたらどうなる? 対処法を解説
- 犯罪・刑事事件
1. 家族が逮捕されたら連絡は来る?
家族が逮捕された場合に、その旨の連絡が来るかどうかはケース・バイ・ケースです。
逮捕された被疑者が家族の情報を話している場合は、警察から家族へ連絡が来ることがあります。被疑者が未成年者や学生の場合には、警察は親に連絡をとるのが一般的です。また、被疑者の身柄を解放する際には、身元引受人として迎えに来てもらうため、家族に対して連絡が行われます。
ただし警察は、被疑者の家族への連絡を義務付けられているわけではありません。そのため、警察から家族への連絡がないこともあり得ます。
警察のほかには、弁護士から家族へ連絡が来ることもあります。逮捕された被疑者は当番弁護士を呼ぶことができ、さらに勾留へ移行すれば国選弁護人の選任も可能です。被疑者が弁護人を選任すれば、弁護人から家族への連絡があるでしょう。
警察からも弁護人からも連絡がない場合は、警察署へ連絡して状況を確認しましょう。もし家族が逮捕されていれば、その旨を教えてもらえます。
2. 家族が逮捕された場合にできなくなること・すべきこと
逮捕された被疑者は、家族との交流が制限されます。家族としては、被疑者の不安を和らげつつ、早期の身柄解放を目指すための行動をとりましょう。
(1)家族が逮捕された場合にできなくなること
逮捕された被疑者とは、勾留(=逮捕よりもさらに長期の身柄拘束)に移行するまでの間、弁護人または弁護人になろうとする者以外の面会が認められません。逮捕の期間は最長72時間で、この間に被疑者とやり取りをしたい場合は、弁護人などを介する必要があります。
また、逮捕から勾留に移行したあとも、接見禁止処分が行われた場合は、引き続き弁護人など以外の面会が禁止されます。この場合も、被疑者とやり取りするには弁護人などを通さなければなりません。
面会の際には被疑者に対して差し入れができますが、何でも差し入れてよいわけではありません。安全性などの観点から、差し入れできるものは制限されています。どのような物が差し入れ可能であるかは、弁護士などにご確認ください。
(2)逮捕された家族のためにすべきこと
逮捕された被疑者のために、家族は早急に以下の対応を行いましょう。
①被疑者の状況を確認する
どこの留置場にいるのか、本当に罪を犯したのか、どのような罪を犯したのかなどを確認しましょう。留置されている場所については警察に、犯罪に関する事実関係については被疑者本人に話を聞きましょう。
②弁護士に相談・依頼する
弁護人として活動してもらうため、弁護士に相談・依頼しましょう。なお、被疑者がすでに弁護人を選任している場合は、その弁護士に連絡をとりましょう。
③被疑者本人とコミュニケーションをとる
面会が可能な場合には、できる限り時間をとって面会し、よくコミュニケーションをとって被疑者の不安を和らげましょう。面会できない場合は、弁護人に伝言や差し入れを依頼しましょう。
3. 家族が逮捕されたときに弁護士へ相談するメリット
家族が逮捕された場合は、速やかに弁護士へ相談することが大切です。家族の逮捕について弁護士に相談することには、主に以下のメリットがあります。
(1)弁護士はいつでも面会(接見)できる
弁護士は、弁護人または弁護人になろうとする者として、いつでも被疑者と面会(接見)できます。勾留に移行する前の段階や、接見禁止処分が行われている場合でも、弁護士であれば面会可能です。また、弁護士による面会に時間制限は設けられません。
弁護士の面会は、被疑者の不安を和らげることにつながります。また家族としても、弁護士を通じることで被疑者とのコミュニケーションがとりやすくなります。
(2)被害者との示談交渉ができる
不起訴や執行猶予付き判決などの寛大な処分を得るためには、被害者との間で示談を成立させ、被害弁償を行うことが重要です。
身柄拘束されている被疑者は、自ら被害者と示談交渉ができません。しかし弁護士に依頼すれば、弁護士が被疑者に代わって示談交渉を行えます。
(3)早期解放に向けた弁護活動を依頼できる
弁護士は、準抗告・抗告による異議申し立てや保釈請求により、被疑者・被告人の身柄を早期に解放できるように尽力します。
また、検察官に対して不起訴処分が妥当である旨を訴えるなど、被疑者が刑事手続きそのものから早期に解放されることを目指してサポートしてくれます。
関連記事
- こちらに掲載されている情報は、2024年01月25日時点の情報です。最新の情報と異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。
お一人で悩まず、まずはご相談ください
犯罪・刑事事件に強い弁護士に、あなたの悩みを相談してみませんか?